BlueVancouver- アラサー エンジニア転職@カナダ

現在アラサーの駆け出しエンジニア。[文系学部卒]にも関わらず26歳の時にSoftware Engineerになる事を決意。東京の外資系コンサル会社を26歳で退職し、カナダでのコンピュータサイエンスの大学に理転しました。(業務未経験) & (アラサーからの理転) & (いきなりカナダ) ですが、日本人としてもっと多様なキャリアがあってもいいと思い、情報共有しております。Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCpa0EIrdETaR2gunXDEz-7A

社会人から海外大学院に進学する メリットデメリット編

 

今回は

社会人から海外大学/大学院に進学する際のメリット・デメリットを比較します。

 

この記事のターゲット

(1)現在大学生をしていて、大学院に行くべきか、大学院は将来的に行きたいが一度就職してキャリアを積んだほうがいいかどうか悩んでいる人。

(2)現在社会人をしているが、勉強したいことがある、or 海外で修士号をと取ってキャリアアップしたい。元々いつか大学院に戻るつもりだった人など

 

この記事の筆者のバックグラウンド

大学から米国4年制を経済学メジャーでGPA3.74/4.00で卒業。

卒業後は世界的に有名な外資コンサルティングファムで4年勤務。

学部時代に修士号を取得しようか一度就職しようか悩んだ末、先ずは就職をしました。

 

紹介させていただいた通り、4年間まず働き、今年海外大学に進学する中で気づいたメリット・デメリットを紹介します。

大学院に進学することそのもののメリットについてはここでは触れずに、大学院進学はメリットがある前提で学部からではなく、社会人から海外大学/大学院に進学するメリットを考えて行きたいと思います。

また、大学/大学院留学そのものをすることで得られる就業ビザやネットワーキング、コネクションについてもここではメリットがある前提で触れずに進めたいと思います。

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社会人から海外大学/大学院に進学するメリット3

1.学部時代には見えなかった、本当にやりたいこと/勉強する必要のある分野を勉強ができる。

学部時代の専攻ってどうやって決めましたか?

・数字が好きだから数学

・絵を書くのが好きだからアート系

・商社・コンサルに行くつもりだからとりあえず経営学を専攻。

 

私もそうでしたが、18~20歳というまだ社会をそこまで知らない段階で、学部では卒業するために専攻を決める必要がありますよね。でも実際就職してみて、仕事をする中で、例えば会計の勉強しとけばよかった、IT職に配属されてしまってもっと情報工学勉強しとけばよかった。とか感じる人は多いと思います。その理由は(1)スキル不足と (2)需要不足があげられると思います。

 

(1)スキル不足の場合

日本ではそのような不足分を会社が研修で補ってくれる場合もありますが、実際キャリア100年時代と言われる中で長期的に成功するためには本格的に勉強する必要があるので、会計系、法律系であれば資格を勉強するか、IT系やバイオ、化学、医療などの理系であればもう一度大学or大学院に戻るしかないと思います。

実際、北米では日本のように会社が社員を育てる文化はないため、学生は就職後2,3年してから大学院に進学する人が過半数で、学部大学院とストレートで進む人は半分以下という印象があります。

(2)需要不足の場合

社会人になって気づいた人もいるかもしれませんが、仕事は「Needs, Can, Wantがないと成り立ちません。例えば、学部で専攻したものがアートや、数学だとして、Can(価値を提供するスキル)とWant(その仕事をやりたい気持ち)があったとしても、結局Needs(そもそもの顧客からのニーズ)が少ないと働くことが難しいです。

 

 もし学部からストレートで修士号に進学して、就職した祭にやっぱりこの仕事違うなって思った時、もう一度大学院戻るのって無駄ではないかもしれませんが、一つ目の修士号って若干時間とお金が余分に掛かりますよね。

ということで、社会人から海外大学/大学院に進学するメリット1つ目は、

学部からストレートでなんとなく大学院進学した際のお金と時間の無駄がなくなるということ。

学部卒業して、就職してやっぱりこの仕事違うなって気づいたならむしろチャンスでラッキーなことだと思います。だってそれを大学院行った後に気づくより、ロスが少ないんですから。

 

 

2.勉強する意味、目的がしっかりしているのでモチベーションがある。

これは1.に関連してですが、学部卒と違って、社会人からの大学院はどの分野を専攻して、具体的にどのクラスをとれば自分のキャリアアップにつながるのか、はっきりしていますよね。そのため、これを頑張れば転職ができたり、キャリアアップになるなどのモチベーションが学部卒よりも高いです。

勉強はモチベーションが大きく成績に起因するので、ここも重要な要素ではないでしょうか。

加えて、勉強する意味がはっきりしている人は、「何を勉強しなくてもいいか」が分かっています。大学院での貴重な時間は1~2年と限られており、選択できるクラスも1学期4~5つだとすると、合計でも16~20クラスしか選択できません。

しかも、この16個の中には必修科目が半分ほどあるはずなので、自分で選択できるクラスは8~10個。この限られたクラスの中であとで振り返った時に取らなくても良かったクラスがあると、機会損失(opportunity cost)は大きいですよね。

大学院では何を勉強するかよりも、「何を勉強しなくていいか」分かっている人がより有意義に過ごせるはずです。

ネットワーキング・コネ作りなども注釈では学部卒であれ、社会人から進学であれ、大学/大学院留学そのものを行くことで得られ、メリットはありますが、社会人から大学院に行く場合、どの層の人をターゲットにネットワーキング・コネ作りすればいいか分かると思うので、これは社会人特有のメリットでしょう。例えば、卒業後は北米に残って、シリコンバレーで働きたいと思っている人ならそのためのネットワーキングイベントに行き、逆にボストンキャリアフォーラム(帰国子女が日本で就職するための就活イベント)には行く必要がなくなります。ネットワーキングはそれなりに時間が掛かります。特に北米ではイベントも多いため、先ほど言ったように、コネを作りたいターゲットが分かっていれば、「どの層とはネットワーキングする必要がない」と分かるのでこれも大きなメリットです。

 

 

3.学部卒より、貯金があるので生活面でアドバンテージがある。貴重な大学院2年間を効率的に過ごせる。

例えば、学部卒でそのまま大学院に行けば以下のようなことにぶち当たるでしょう。

・ケチってパソコンを安いもので大学院時代過ごす。スペック悪くて宿題とかに時間かけていた。

・自分の勉強に関連する本を買えない。

・カフェ代やWeWorkなどの集中できるコワーキングスペースをケチったり

・カンファレンス(学会)や、補助が出ないリサーチで飛行機代ケチって行けなかったり

・食費、家賃などの生活レベルを下げていたり

・勉強しにきたのにお金がないからバイトしていたり

 

という苦労でGPAが下がったりする恐れがあります、反面、社会人からの大学/大学院は上記のデメリットがそのままなくなります。

 

社会人から海外大学/大学院に進学するデメリット2

 

ではデメリットはどうでしょうか。

メリットだけ見ていると社会人やめて大学院行ったほうがいい!と聞こえがちですが、デメリットも考えた上で大学院留学するかどうか決めましょう。一言でいうとデメリットは機会損失(opportunity cost)です

 

1.機会損失(Opportunity Cost) -時間

大学院に行く2年間の内にあなたが他のことに費やすことのできた2年間という時間とその2年間で得ることのできたものがここではデメリットになります。例えば以下でしょうか。

・2年間そのまま働いていればより昇格していたかも。会社でやりたいことができていたかも

・日本にいないその2年間でできていたかもしれない別のチャンスを逃していたかも、結婚・起業・副業など。

 

2.機会損失(Opportunity Cost) -お金

・その2年働いていたらもらえていたはずのお給料

年収500万円の人が2年間でもらえていたはずのお給料は1000万円

・大学院の学費 アメリカの大学院であれば2年間で約800万、カナダの大学院であれば2年間で200万円

・大学院行っていなかったら昇給して増えていたかもしれないお金 昇給によって例えば100万円アップしていたかも

上記3点を足すと、機会費用アメリカ大学院であれば1900万円、カナダであれば1300万円(実際にこの額が貯金から消えるのではなく、2年間働いていたら"たられば"でもらえていたよという金額

恐ろしい金額ですね。。大学院行く人はここら辺もわかった上でそれでも行く価値/意味があるのか考えた上で決断しましょう。

 

 

最後に(まとめ)

デメリットの機会損失があるとは言え、どちらにせよ社会人から大学/大学院に行く人は目的と進学理由が明確で、行く必要があるから行くわけなので、長いキャリアの中で見ると必ずどこかで知識をアップデートする必要があります。

このことはリンダ・グラットンさん著の「ライフシフト」という本に詳しく書かれています。私が社会人1,2年目の時に読んで行こうと思ったきっかけになった本でもあります。

彼女が主張していたことは、人生は医療の進展もあってよりキャリアが長くなります、その反面、テクノロジーの進化により、今までの何倍も早くスキルや知識の需要は入れ替わります。そんな時代の中で必ずもう一度大学や大学院に戻って知識とスキルをアップデートする必要が出てきます。

参考までにリンクを貼っておきます。

https://www.amazon.co.jp/LIFE-SHIFT-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%88-%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%80-%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%B3/dp/4492533877/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1546237414&sr=1-1&keywords=life+shift+100%E5%B9%B4%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E7%94%9F%E6%88%A6%E7%95%A5

 

というわけで社会人から進学する場合は社会人だからこそのメリットがあり、またデメリットもありますが、2年間の機会損失は大学院に進学するメリットで長い目でみれば取り返すつもりで進学すればいいのではないでしょうか。

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