社会人から理系の海外大学/大学院に進学する時の数学のブランクはどれくらいあるのか?
前回の記事で社会人から海外大学院に進学するメリットデメリットを考察しました。これに関連して、では社会人から理系の海外大学院に行く際、どれくらい勉強のブランクがあったか、どう補ったかを情報提供します。
この記事のターゲット
(1)現在大学生をしていて、大学院に行くべきか、大学院は将来的に行きたいが一度就職してキャリアを積んだほうがいいかどうか悩んでいる人。社会人から大学院に行く時の苦労を知ってほしい。
(2)現在社会人をしているが、勉強したいことがある、or海外で修士号をと取ってキャリアアップしたい。元々いつか大学院に戻るつもりだった人など
この記事の筆者のバックグラウンド
大学から米国4年制を経済学メジャーでGPA3.74/4.00で卒業。
卒業後は世界的に有名な外資系コンサルティングファムで4年勤務。
学部時代に修士号を取得しようか一度就職しようか悩んだ末、先ずは就職をしました。
どれくらい勉強のブランクがあったか
ここでは仮に社会人を3年間経験してから、海外の理系大学に再度入るケースを前提として話を進めましょう。自分も社会人で4年経験を積んでから、コンピュータサイエンスのプログラムに進学します。理系の大学院(情報工学、統計学、化学、物理など)は北米ではSTEMと言われますが、これらSTEMプログラムでは数学の基礎知識がある前提で授業が進みます。最低でも高校数学と大学レベルのCalculusI,II(微分・積分)はキャッチアップできていないと授業についていけないでしょう。
また、学部によってはプログラミング、化学、生物、物理などの基礎知識も求められるでしょう。
数学は個々の学部時代の努力によって、今の記憶は多少偏るとは思いますが、殆どの職場では、数学を使う(三角関数、指数対数、ベクトルなどを用いて問題解決する)現場は皆無ではないでしゃうか。
実際3年間全く現場で必要とされなかったので、私の場合、数学I,Aから戻る必要がありました。いきなり数学II,Bから最初はやろうとしましたが、数学I,Aの記憶が薄れていたため、中々スムーズな思い出せず、数学I,Aから戻りました。
数学のブランクをどう補ったか
ここではオススメ参考書を2冊とブランクを補った際に参考になった勉強法が書いてあった参考書を共有したいと思います。
数学に関しては、色んなサイトをみて、この本にたどり着きました。社会人の様に、しばらく数学から遠ざかっている人には、公式を暗記させるような日本の教科書よりは、一つ一つのトピックに対し、なぜこの公式が成り立つのか をメインで説明するページが多かったです。
実際、社会人のように一度は公式を覚えていた人にとっては、公式をもう一度覚えるのではなく、そのロジックを理解することで、自然と「そうだった、そうだった」と思いだせれば付属的に公式の暗記も後からついてくると思いました。
数学を思い出す必要のある社会人はこの本を参考にしてみてください。
やさしい高校数学(数1・A)―はじめての人も学び直しの人もイチからわかる
オススメ参考書(2)
参考にした勉強法
オススメ参考書(3) 長井 敏弘. 医学で合格る勉強法
「ラーニングピラミッド」 で効率的に勉強する。
長井さんの説明に寄ると以下のように説明されています。
「この ラーニングピラミッド に よれ ば、 一番 効果が見込めない学習 法 は、「 聞く だけ( Lecture)」 で 学習 定着 率 は わずか 5%。 日本 の 一般的 な 授業 は この 形式 です から、 あまり学習の効率がよくないのが わかり ます。以下、「 本を読む」 が 10%、「 映像を視聴する」が20%、「実演を視聴する」 が 30%と続き ます。実際、コンサートでも映像よりはライブのほうが印象に残ります。さらに、「グループ討論をする」 が 50%、「 自ら体験する」が75%。そして、「 ほかの人に教える」 が 90%と、 もっとも学習定着率が高くなっ てい ます。
それでは、 このラーニングピラミッドの概念を、 みなさんの実際の試験勉強にどのように活用すればよいのでしょうか? まず、すでに何度かお勧めしているように、勉強 仲間と勉強会を行うことは 大変に効果的な学習法になること が、この ラーニングピラミッド の 図 からも わかり ます。 本章4で紹介したよう に、 勉強 会 の メンバー 同士 で 議論 や ディベート を する よう に すれ ば、 50% という 高い 学習 定着 率 を 期待 でき ます。 さらに、 勉強 会 の メンバー 同士 で 担当 分野 を 決め、 その 内容 を お互い に 教え 合う こと で、 学習 定着 率 は なんと 90% に! その 担当 分野 の 知識 は、 まず 忘れ なく なる という こと です。 いま の 日本 で、 ラーニングピラミッド の 下 の 3つ の 形式 で 授業 を 実践 し て いる 学校 は 少ない でしょ う。 幸運 にも、 あなた が これら 3つ を 行っ て いる 授業 を とっ て いる なら、 積極的 に グループ 討論 などを し て 力 を つけ て ください。 そう では ない 大多数 の 人 は、 ラーニングピラミッドの 一番 下、「 ほか の 人 に 教える」 こと を 実践 し て ください。 ライバル 同士 や 気 の 合う 勉強 仲間 で、 1 週間 に 1 回 程度、 定期的 に 勉強 会 を 実施 する こと を お 勧め し ます。 あらかじめ 担当 する 単元 を 決め、 担当 者 が 他 の メンバー に対し 授業 を する の です。 きちんと 説明 でき なけれ ば 十分 に 理解 し て い ない こと になり、 また 他 の メンバー から 質問 を 受ける でしょ う。 この 方法 が もっとも 効果的 で、 ずっと 記憶 に 残る 勉強 方法 なの です。 お互い に 質問 し たり 教え 合っ たり する こと で、 かなり 高い 学習 定着 率 が 得 られる!」
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